パン屋に必要な道具・什器を紹介

<パン屋に必要な道具・什器を紹介>
パン屋にとって必要な道具や什器について、ご存知でしょうか。
パン屋には専用の道具や什器がたくさん必要ですが、一体どういった物を用意するべきでしょうか。ご紹介します。
パン作りに必要な道具や什器、機械について、どんな物を想像されるでしょうか。
実は用意する道具選び一つで、パンの種類や味、食感まであらゆる事が決まってくるのです。
まずはパン作りに必要な道具について、簡単に知っておきましょう。
①道具・什器
パン屋にとって必要な道具、まずはなんといってもオーブンでしょう。
オーブンがなければパンは完成しませんよね。
業務用オーブンには、特長が2つあり、1つは、上火下火が別々に使える、
もう1つは、スチームが自在に使える点です。
また、電気オーブンやガスオーブンといった違いによっても、パンの仕上がり具合に違いが生まれます。
作るパンの種類やどれだけのパンを作りたいのかを考えた上で、
厨房に合うサイズを選ぶ事が必要となります。なければなりません。
オーブンはパン屋にとって要とも言える重要な機器ですので、慎重に選んでいきます。
次に計量器。計量器もまた、パン屋にとっては重要です。
というのも、毎回同じ食感、同じ味を作るには、材料をきっちりと量り取る必要があるからです。
計量にはデジタルスケールと呼ばれるデジタル式の計量器と、
棹秤(さおばかり)と云う、アナログの計量器がありますが、慣れると、圧倒的に早く、生地を分ける事が出来ます。
デジタルは、量り間違いの心配も極力減らす事が可能です。
デジタル以外でも、計量カップ、ゴムヘラ、麺棒、カード、あんべらなどの、
基本的な道具も用意しておかなければなりません。
パン作りには温度計や湿度計も必要です。
これらは成形したパンに差し込んで計ったり、水や材料の温度や湿度を調べたりするのに用います。
ふるいやボウルといった道具も重要なアイテムです。これらの道具は数も必要ですが、サイズを選ぶのも注意しなければなりません。
何故なら、サイズによって、一度に作れるパンの量が決まってくるからです。
売りたいパンの量を考え、そこから逆算して、ふるいやボウルのサイズを選んでいくわけです。
小さな店で、少しずつ売れればいいならば手捏ねでもパンは成形出来ますが、
ある程度の量を売りたいならば手捏ねでは追いつきません。
その場合、業務用ミキサーを用意しておく必要があるでしょう。
パン作りに欠かせないアイテムというと、発酵機も忘れてはいけません。
(成形機や一次発酵機は、場所、資金に余裕があれば最も大事です)
パンとは、適切な条件で発酵させられるかが焦点となる食べ物です。
最適な温度や湿度の元で発酵出来るかどうかがパンの美味しさを決める為、
最適な温度や湿度を調節する発酵器も必要不可欠な機械と言えるでしょう。
生地フリーザーと呼ばれる、生地を冷蔵保管する機械も必要です。
大抵のパン屋は、前日の内に用意しておいた生地を、生地フリーザーの中で寝かせておき、
朝に出して生地を成形していきます。パン屋にとって朝は1分1秒を争う大変な時間帯。
生地を成形し、発酵させ、焼く作業まで全ての流れを朝の数時間の内に詰め込むのは至難の業とも言われていますが、
発酵機に機能が付いているリターダー、もしくは、切り換えと使用する通常の冷蔵庫でも可能です。
少しでも時間を有効活用させる為にも、こうした機械は用意しておく必要があります。
また、揚げ物系のパン(カレーパンや、コロッケパンなど)を売るならば、フライヤーも必要となってくると聞きますが、
鍋でも十分の対応が可能です。
フライヤーで揚げれば、大量の揚げ物も一定の条件で調理が可能な為、効率よく準備したい人にはおすすめです。
作るパンの種類によっては、型やクープナイフ、麺棒、番重(生地を入れる容器)、発酵ボックスコンテナ(生地を発酵時に入れる容器)なども用意しなければなりません。
パン屋で使われる道具や機械はたくさんありますが、これらを全て用意しなければパンが出来ないわけでは決してありません。
機械に頼らずとも手作業でも出来ますし、パンの種類によって使う道具と使わない道具が存在するのです。まずは、どういったパンを作っていきたいのか、お店の規模など、自身の中でしっかりとしたビジョンを持って道具を揃える事が大切です。
イメージを練った上で、どの道具・機械が必要なのかを取捨選択すればいいのです。便利な機械を導入したものの、殆ど利用する事がない・・・なんて事にならないよう、計画性が必要というわけですね。
②まとめ
今回ご紹介した道具や機械は、開業する際に最低でも用意しておくべき物であり、
ほんの一例に過ぎません。
開業資金を考えると、必要な道具を極力減らしたい気持ちもあるかもしれませんが、
良い物を作るにはまずは良い道具選びが重要です。
ヘラやふるい一つとっても、それらの道具の選び方で、生地の滑らかさや膨らみが決まってきます。
長く支持されるパン屋を運営するには、味や食感、焼け具合にばらつきがあってはなりません。
それらの微妙な調整を可能にしてくれるのが、ご紹介したような道具や機械です。
とはいえ、パン屋で使用されると言われる道具全てを最初から購入したけど結局使用する事がない、
という事にはならないよう、どんな機械・道具を揃えるかは、どんなパンを作りたいのかを考えてから決めましょう。
どんなパンを販売していくつもりか、明確なビジョンを作っておく事をおすすめします。