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パン作りに必要な基礎技術の紹介1

パン作りに必要な基礎技術の紹介1

 

パン作りには、いくつもの工程があります。この工程を知っていただくことで、どのような技術が必要なのかご理解いただけます。ここでは、パン作りに必要な基礎技術の代表的なものを基礎技術を工程順に説明します。

 

パン作りは、いくつもの工程を経ていきます。パン作りに必要な基礎技術の中で、代表的なものを工程順にご紹介します。もちろんここでご紹介する技術は、学校の実技の中でしっかりと身につくようなカリキュラムになっています。

 

1.ミキシング

ミキシングとは、その名のとおり材料を混ぜ合わせて生地を作ることです。この工程の目的について説明します。目的の1つ目は、材料を均等に混ぜ合わせることです。材料が均等に混じりあっていないムラのある状態では、おいしいパンに仕上がりません。2つ目の目的は、生地に空気を含ませることで、イーストや酵母の発酵を促すことです。パンがふっくらと膨らむには、イーストや酵母の力が必要です。これらが発酵するときには酸素が必要となるため、ミキシングで生地の中に空気を含ませるのです。3つ目の目的は、小麦の中に含まれているグルテンを利用して、パン生地に程よい弾力性と伸展(伸び広がる事)性を持たせることです。一番最初に行われるこの工程は、使用する材料の配合や、どの製法を使うのか、どのようなパン生地を作るのかによって捏ねる時間を変える必要があります。この工程は、パンを作るうえで一番重要な工程になります。ここで混ぜすぎても混ぜ方が足りなくても後の工程に響いてきます。タイミングを間違えると、パンにすらならないことも起きてしまいます。おいしいパンに仕上がるかどうかがミキシングに掛かっているといっても過言ではありません。このミキシングを止めるタイミングは、熟練した職人でもなかなか見極めが難しいとも言われています。パン生地として最適なタイミングを見計らう方法については、学校の実技や理論の理解をとおして身につけていただけます。

 

2.パンチ

パンチとは、発酵して膨らんだ生地を押しつぶして炭酸ガスを抜き、平らにする作業工程のことを言います。このパンチで炭酸ガスを抜く作業にも当然ながら目的があります。せっかくきれいに膨らんだ生地のガスを抜いてしまうのは勇気がいりますが、ここで古い炭酸ガスをしっかりと抜いておかないと、逆にパンがきれいに膨らまない原因となってしまいます。炭酸ガスを一度抜くことで、生地内の古いガスを出して次の発酵に必要な新しい酸素を送り込み、イーストや酵母の働きをまた活発にすることが出来ます。このことで、グルテンを刺激して生地の熟成を促しパンをより膨らませます。また、生地の中の温度を一定にし、生地をよりきめ細やかにするために気泡を小さくする役割もあります。大きな気泡をつぶして無くすことで、小さな気泡にしてきめが細かく、ふっくらとしたおいしいパンを作るために必要な作業工程といえます。また、パンチとは言いますが、間違っても力いっぱい生地を叩き潰さないでください。叩き潰してしまっては炭酸ガスが全部抜けて、生地が傷んでしまって次の発酵の過程で悪影響が出てしまいます。やさしく押し潰すように丸めなおすという作業をしながら、炭酸ガスの大半を押し出すのがパンチです。家庭でパン作りをするときに失敗しやすいのが、この工程です。学校の実技で、力のかけ具合やどの程度までガスを抜けば良いのかなど、納得できるまで繰り返し講師に質問できます。

 

3.丸め

パン生地は、形もバラバラで整っていません。また切り口もそのままではべたつきますし、生地の中の発酵したガスが逃げてしまいます。そのため、一度丸めなおしてから次の工程に移行した方が後の工程の作業がしやすくなります。形の整ったおいしいパンを作るために必要な作業になります。丸めることで、切り口から生地内のガスを逃がさないようにすることと同時に、余分なガス抜きを行うことでさらに生地を膨らませることができ、ふっくらとしたパンになります。また生地を切り分けた時、重さを合わせるために複数になった生地を一つにまとめることも必要になります。丸めて同じ大きさ、形に整えることで次の工程であるパンの形を作ること(成形)がやりやすくなります。さらに、丸めの作業を行うことで、グルテンにも刺激を与えるので生地がしっかりする効果もあります。丸めも、生地によってしっかり丸めてガス抜きをするものと、軽く形を整えるだけで良いものがあります。形を整えるだけにするものは、発酵力の弱い生地とハード系の生地の場合です。丸めの作業は、一見簡単そうですが、丸めている間にも発酵し続けているので、生地が乾燥しないようにしなければいけませんし、素早く作業を進めていかなければならないため、とても大切な作業となります。

 

4.まとめ

パンを作るうえで必要な基礎技術の一部について説明しました。繊細な心配りと技術が必要だと感じていただけましたか。このような技術は、独学ではなかなか身につけるのは困難です。近道は、現役のパン職人が講師を務める当校で技術、知識を学んでいただくことです。

 

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