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パン屋の廃業が過去最多!倒産の原因と対策方法5つ

パンブームが活況を呈する中、2019年に廃業したパン屋が過去最多を更新したのをご存知ですか?

そこで今回は、なぜ空前のパンブームにもかかわらず多くのパン屋が倒産しているのか、その裏事情について注目してみました。

破綻したパン屋の傾向と合わせて「具体的な対策方法」も解説しますので、ぜひ参考にして下さい。

パン屋の廃業件数が過去最多を更新!その傾向は?

「高級食パン専門店」や「お取り寄せサービス」など、パン市場全体が勢いを増しているのは周知の事実です。

事実、パンに対する1世帯あたりの支出額は2011年時点で米を上回っていると、総務省統計局の家計調査で証明されています。

近年では街中だけでなく、郊外にもかかわらず行列ができるほどの人気店も珍しくありません。

そんな中、2020年2月12日に公開されて業界に大きなショックを与えたのが、「パン屋の倒産件数が31件に達し過去最多を更新した」という2019年度の調査結果です。

まずは、帝国データバンクが実施した過去10年分の調査結果を見てみましょう。

パン製造小売業者の倒産件数・負債総額

パン業界の倒産件数

出典:帝国データバンク パン製造小売業者の倒産動向調査(2019 年)

上記のデータから、2019年度に倒産したパン屋の件数が突出して多いのが一目で分かります。

▼注目ポイント

  • 全国で31件が倒産し、過去最多を更新している
  • 2018年と比べると、前年比2.1倍も増えている
  • 徐々にではなく、急激に増加した

2011年から2018年まで8年間にわたって10件台で維持されていた倒産件数が、2019年には31件にまで急増しているのですから、業界で話題になったのも当然かもしれません。

廃業件数を「負債規模」で比較!7割が小規模倒産

一口にパン屋さんと言っても、個人経営から多店舗展開している大手まで規模はさまざまです。

そこで、2019年ではどの程度の規模のパン屋さんが閉店したのか、「負債規模」を元に推測してみましょう。

パン業界の負債規模

出典:帝国データバンク パン製造小売業者の倒産動向調査(2019 年)

上記のデータから、閉店した31件中22件と最も多かったのは「負債額が1,000 万円~5,000 万円未満の小規模店舗」だと分かります。

31件中22件という事は、小規模パン屋の廃業が全体の70%を超えていたのです。

ただし、全ての大手パン屋が必ずしも健全な経営を維持していたという訳ではありません。

小規模パン屋の閉店が目立っていた裏で、件数はわずかながら法人経営の大手チェーン店も破綻に追い込まれていました。

▼2019年に廃業した大手のパン屋

 

負債額

出店エリア

店舗数

イッツピーターパン(It’s PETER PAN)

約2億円

東京都内

4店舗

コペンハーゲスト(Copenharvest)

5億3,100万円

大阪・兵庫

18店舗

イッツピーターパンは1980年に創業した老舗ベーカリー、コペンハーゲストは独自製法の手作りパンが百貨店で取り扱われるほど人気のパン屋さんでした。

どちらも「知名度」と「実力」を兼ね備えたパン屋さんとして人気を博していましたが、残念ながら経営は芳しくなかったようです。

廃業件数を「業歴」で比較!老舗ベーカリーの倒産が多い

続いて、「業歴」の長さについて比較した下記の統計データをご覧ください。

パン業界の業歴

出典:帝国データバンク パン製造小売業者の倒産動向調査(2019 年)

最も多かったのは30年以上も続いている「老舗パン屋」で、実に破綻した31件中11件にものぼっています。

つまり、前述した「負債規模が少ない」という傾向を踏まえると、「地域密着型の老舗パン屋」の倒産が際立っているのです。

▼業歴から分かる傾向

  • 11件が倒産した「30年以上の老舗」が全体の35.5%
  • 10件が倒産した「10~20年未満」が全体の32.3%
  • 10年以上のパン屋が21件にのぼり、全体の70%以上を占める

一方、オープンしたばかりで資金的に体力が弱いと思われる「3年未満」は、わずか1件という意外な結果でした。

この結果から、ここ数年で開業したパン屋の多くが業界の現状を正しく理解し、廃業を回避するための対策を講じていたと考えられます。

廃業件数を「地域別」で比較!関東は第2位

地域別で比較した下記のデータで分かる通り、最も多かったのは全体の61.3%を占める19件が破綻した「近畿」でした。

2番目に多かった「関東」では、全体の12.9%を占める4件という結果になっています。

パン業界の地域別廃業件数

出典:帝国データバンク パン製造小売業者の倒産動向調査(2019 年)

パン屋が廃業する原因3つ

空前のパンブームにもかかわらず、なぜ店を畳むパン屋が増えているのでしょうか。

ほとんどの場合は複数の要因が重なった結果ですが、ここでは代表的な原因をピックアップしてみました。

▼パン屋が廃業する致命的な原因

  • 後継ぎが見つからない
  • コンビニや市販大手に対抗できなかった
  • 薄利多売ビジネスによって採算が悪化した

後継ぎが見つからない

少子高齢化による「跡継ぎ問題」は、家族経営のパン屋さんにとって致命的な破綻要因と言っても過言ではありません。

従来、家族ベースの経営が大部分を占めている地方では、子供や孫に継承する形で世代交代が行われてきました。

しかし、経営方針や接客マニュアルなどが用意されているフランチャイズなどの大手とは異なり、個人事業主の場合は家族だけで全ての業務をこなさなければなりません。

▼個人店の業務

  • 材料の仕入れ
  • パンの製造
  • パンの陳列
  • 接客
  • 広告マーケティングによる集客
  • 会計処理

多忙を極めている親世代を見ながら育った子供から、「朝から晩までの重労働はムリ」「サラリーマンの方が楽そう」と敬遠されるケースが多いのです。

だからと言って、そもそも働き手を確保しにくい地方では、家族以外のスタッフを後継者に育て上げるのも簡単ではありません。

コンビニや市販大手に対抗できなかった

「コンビニ」の存在は、パン屋に限らずカフェを含む全ての飲食店にとって最大の競合相手と言って良いでしょう。

特に日本のコンビニパンは「種類の豊富さ」や「美味しさ」に対する評価が高く、来日した外国人からも絶賛されているほどです。

▼コンビニの優位性

  • 「手作り」に負けないパンのクオリティ
  • パン以外の商品も、まとめて購入できる
  • 店舗数が多い
  • 早朝から深夜まで、24時間いつでもパンが手に入る

加えて、パン屋にとってはスーパーなどの商業施設にて低価格で提供されている市販大手というライバルもいます。

つまり、利便性の高いコンビニや価格帯が有利な市販大手に対抗するには、お店の「売り」となる「ここでしか買えないオリジナル商品」が不可欠なのです。

薄利多売ビジネスによって採算が悪化した

パン屋の収益は、他の飲食店と同じく「売上-経費」で成り立っています。

ここで問題となるのが、採算を悪化させる「コストの増加」と「売上アップの難しさ」です。

▼コストが増加する要因

  • 人件費の高騰
  • 材料費の高騰
  • 店舗の家賃など、固定費の増加

▼売り上げアップが難しい要因

  • 薄利多売のビジネスシステム
  • 類似商品と競合相手の多さ
  • 商品の値上げによる顧客ばなれ
  • 馴染み客との信頼関係が崩れるそうで値上げに踏み切れない

特筆すべきは、「薄利多売のビジネスシステム」がベースになっている、という点でしょう。

日本では小麦粉をはじめとする多くの原材料を輸入していますので、全てのコストを店主側がコントロールすることはできません。

ただし、薄利多売ビジネスが基本である飲食店の中でも、特に「利益率」が高い商売と言われているのがパン屋なのです。

事実、しっかりと「売れるマーケティング」に力を入れているパン屋は、景気や社会背景によるネガティブな影響に負けず、着実に売上を伸ばしています。

▼新型コロナウイルスによる自粛要請の影響

  • 一般的な飲食店:ほとんどのお店で売上が激減している
  • パン屋:売上が上がっている店舗もある

廃業を回避したパン屋さんに学ぶ!成功者の対策5つ

ここからは、経営が安定しているパン屋さんをお手本に、廃業を回避するための対策方法をご紹介します。

▼廃業を回避するための対策方法

  • 売れ残りのディスカウントは最小限にする
  • 売れ筋のパンを改良・量産する
  • ここでしか買えないオリジナルのヒット商品を開発する
  • 急速冷凍を導入してオンライン販売
  • サブスクリプションなどの進化系マーケティング戦略

ちなみに、「パン屋さんの基本が知りたい!」という方は下記の記事を参考にして下さい。

▼関連コラム

パン職人になる方法3つ!1日の仕事の流れ・収入・資格・開業のフローも解説

売れ残りのディスカウントは最小限にする

長期的な経営に欠かせないのは、何と言っても「収益の安定化」です。

しかし、収益アップは一朝一夕に叶うものではありません。

そこで多くのオーナーが真っ先に手掛けているのが「ムダの排除」です。

まずは、お店の利益を大きく圧迫している「売れ残り」の扱い方について、2つのパターンを比較してみましょう。

いずれも、売れ残りリスクは最低限に抑えられますが、デメリットも軽視できません。

▼パターンA:閉店前にディスカウントする

  • 閉店時だけ、ディスカウントを狙ったお客様が集まる
  • 閉店時に行列ができると、会社帰りで疲れている人は並ばず通り過ぎてしまう
  • 日中に正規の値段で購入したお客様に、不公平だと思われる
  • 販売量が増えても薄利なので売上が増えず、赤字になる可能性もある

▼パターンB:確実に売れる量だけ作り、売り切れたら閉店する

  • 閉店時間が定まらない
  • 買えなかったお客様が他店へと流れてしまう
  • 通常の方法であれば得られたであろう、「機会利益」を失っている

このように、多くのパン屋さんで行われているディスカウント方式はもちろん、売り切れを前提としての経営スタイルも、思惑とは反対に収益の圧迫に拍車をかける結果になりがちなのです。

むしろ、ディスカウント販売を最小限に抑えつつ、下記でご紹介する方法を検討してみましょう。

売れ筋のパンを改良・量産する

結論から言うと、力を入れるべきは「売れ残りの削減」ではなく、むしろ「売れ筋パンの改良・量産」です。

もちろん、最も理想的なのはヒット商品の開発ですが、世の中に出回っているパンの種類が飽和状態になっているのも事実。

意図せず、他店と似たようなパンに仕上がってしまうことも珍しくありません。

そこでおすすめしたいのが、すでに提供している商品から売れ筋パンを選別し、改良・製造量を増やす作戦です。

ヒット商品を主力にすることで、ついでに定番のパンも買ってもらえるようになり、オリジナル商品を開発する時間も稼げます。

ここでしか買えないオリジナルのヒット商品を開発する

飽和状態であるパン市場で勝ち残るには、「ここでしか買えないオリジナル商品」が欠かせません。

たった1種類のヒット商品がきっかけで注目度が一気に高まり、グルメライターなどの専門家から「お墨付き」を貰えるケースもあるほどです。

例えば、今後ブレイクが期待できるパンとして下記の3種類が挙げられます。

▼ヴィーガンパン

  • 動物性食品を使用していないので、健康志向の高い人に人気
  • 米粉を使ったグルテンフリーなど、アレルギーの人からのニーズが高い

▼高級食パン

  • 桐の箱に入れてギフト使用にする
  • ワインなど飲み物やメインディッシュとの相性をアピールする

▼進化系の高級バゲットサンド

  • フォトジェニックなハードパンで豪華に仕上げる
  • くるみやドライフルーツ入りなど、バゲットを選択性にする
  • フランスでは定番だが日本では珍しい「板チョコバゲット」
  • ピスタチオクリームなど、トレンドを盛り込む

いずれも、「工夫できる幅の広さ」と「フォトジェニック」の2点が共通点!オリジナル商品を開発するヒントになるはずです。

急速冷凍を導入してオンライン販売

リモートワークが全国的に普及している日本で、ぜひ挑戦したいのが「急速冷凍」によるパンのオンライン販売です。

若い女性だけでなく、小さな子供のいる家庭から年配のご夫婦まで世代を問わずニーズが急増しています。

何より、売上・収益アップに直結するメリットが多いため、廃業リスクが一気に軽減できるのです。

▼急速冷凍のメリット

  • 廃棄ロスが削減できる
  • 作り置きが可能になり、業務の効率化に繋がる
  • 販路が全国規模で拡大する
  • 添加物、保存料が削減できるので健康志向の高い人に好まれる
  • 販売と製造が分けられるので、小規模店舗でもOK

サブスクリプションなどの進化系マーケティング戦略

SNSやWebサイトを使った集客プロモーションは、有効なマーケティング手法の一種です。

しかし、同業他社でも多用されているため目新しさに欠けるのが難点。

廃業を回避するには、他店との差別化が図れるかどうかが最大のカギ!そのためには、もう一歩踏み込んだ進化系マーケティングが必要なのです。

▼進化系マーケティング戦略の一例

  • お取り寄せサービス
  • 定額制のサブスクリプションサービス
  • 市販されている「パン好きの牛乳」や「パン好きのカフェオレ」も一緒に販売する

まとめ

確かに、廃業しているパン屋が急増しているのは事実ですが、他の飲食店に比べて「利益率が高い」というアドバンテージも注目に値します。

言い換えれば、ビジネスの破綻はマーケティングの工夫次第で回避できるのです。

ちなみに、当校のベーカリーコースではパンの製造方法だけでなく、開業のノウハウや店舗運営に必要なスキルも学んで頂けます。

ご興味のある方は、リライブフードアカデミー公式サイトからお気軽にお問合せ下さい。

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