新宿駅徒歩3分のカフェ・ベーカリー・パティスリー開業のための社会人向けスクール
資料請求・お問い合わせは
0120-444-055
フリーダイヤル11:30~21:00
RE-LIVE…それは「再び」「生きる」ということ。
第2の人生をサポートします

「天然酵母」と「イースト」の違いとは?専門店の開業に適した学校の選び方

美意識や健康志向が高い方に、絶大な人気を誇っている「天然酵母パン」。

中には、天然酵母パンの専門店を開業して大きな成功を収めている方も少なくありません。

そこで今回は、イーストの違いを踏まえたうえで、天然酵母の種類・特徴・ビジネス展開の選択肢・学校の選び方などをまとめてみました。

パンの学校で学ぶ「天然酵母」の基本

競争が激しい製パン業界では、いかにライバル店との差別を図れるかが成功のカギを握っています。

そこで注目されているのが、「天然酵母」に特化したパン作りです。

まずは、天然酵母の基本的な知識について把握しておきましょう。

▼天然酵母の基本

  • 「天然酵母」と「イースト」って何が違うの?
  • そもそも酵母(イースト)」とは?
  • イーストの種類4つ
  • 天然酵母とは?
  • 天然酵母の種類

▼関連コラム

「天然酵母」と「イースト」って何が違うの?

結論から言うと、「天然酵母」は「イースト(酵母)」の一種で、どちらも自然界に存在する野生の酵母菌から作られています。

単語のイメージから「イースト=人工的」または「天然酵母=非人工的」と思われがちですが、同じ材料を用いている以上、この解釈は100%正解ではありません。

では、なぜ天然酵母と一般的なイースト(酵母)は区別されているのか、その理由は、「培養方法」「安定性」「特徴」に違いがあるからです。

培養方法 安定性 主な特徴
酵母(イースト) パンの発酵に適した強い酵母菌だけを集めて、純粋培養する 工場で純粋培養された単一酵母なので、安定性が高く、素人でも扱いやすい 大量生産はもちろん、家庭用のパン焼き器にも適している
天然酵母 果実・果汁・穀物などから採取した酵母を、自然の力で発酵させる 仕上がりの品質を安定させるには、専門スキルと経験が必要 複数の酵母、微生物、乳酸菌などが混在しているので、独特の風味に仕上がる

そもそも酵母(イースト)」とは?

パン作りにおける酵母(イースト)の役割は、主に下記の2点です。

▼酵母(イースト)の役割

  • パンを膨らませる
  • 「風味」を作り出す

酵母(イースト)」とは、自然界に存在する酵母菌の中から、パンを発酵させる力が強い酵母菌だけを集め、工場で「純粋培養した単一酵母」です。

天然酵母と同じく自然界に生息している野生の酵母菌を材料とし、「発酵力」や「安定性」を人工的に強化している、と言った方がイメージしやすいかもしれません。

だからこそ、市販されているイーストには下記のようなメリットがあるのでしょう。

▼市販されているイーストのメリット

  • 短時間でパンが膨らむ
  • 発酵力が安定しているので、毎回同じように焼きあがる
  • 単一酵母なので癖がなく、汎用性が高い

その一方で風味が似かよってしまいがち、というデメリットもあります。

イーストの種類

イーストは主に下記の4種類に分けられ、それぞれメリット・デメリットが違います。

形 状 メリット デメリット
生イースト ・粘土状
・酵母が生きている
・日本産は水分の変化に強い
・砂糖が多いパンに使うと発酵が早く進む
・浸透圧が強く、砂糖が多いパンや凍らせる生地に適している
・大量生産のパン屋に向いている
・冷蔵で1週間ほどしか持たない
ドライイースト ・粉末化した粒状
・生イーストを乾燥させ、休眠状態にしている
・乾燥に強い
・フランスパンなど、砂糖やバターの使用量が少ないリーン生地に向いている
・予備発酵が必要
・砂糖が多い生地に使うと、水分が奪われてイースト細胞が壊れる
インスタントドライイースト ・細かい顆粒状 ・発酵力が強くいので、予備発酵が不要
・そのまま他の材料と混ぜて使える
・加糖タイプと無糖タイプがあり、生地によって使い分けられる
・未開封なら2年ほど保存できる
・特になし
セミドライイースト ・顆粒状の冷凍 ・生イーストとドライイーストのいいとこどり
・予備発酵が不要
・冷凍保存ができる
・冷凍でも発酵力は弱まらないので、冷凍パン生地に最適
・イーストの発酵臭が控えめなのに、焼き上がりの風味が豊か
・生イーストと同レベルまで膨らむ
・特になし

天然酵母とは?

天然酵母とは、果物や穀物に付着している酵母菌を採取し、人の手を加えずに自然に発酵させた酵母を指しています。

とくに天然酵母に適しているのは、糖を多く含んでいる果物や穀類などです。

▼天然酵母の元となる酵母菌の一例

  • 果物:ぶどう/苺/桃/梨/パイナップル/バナナなど
  • 穀物:玄米/麹/小麦

天然酵母パンの風味がそれぞれ違うのは、素材の酸味や香りがそのまま活かされているから。

その反面、発酵力が強化されていない分、一般的なイースト(酵母)よりもパンが焼きあがるまで時間がかかるうえ、毎回同じように焼き上げるには相当なスキルが必要です。

なお、天然酵母ならではの特徴については、改めて後述します。

天然酵母の種類

天然酵母を大きく分類すると、下記の2種類に分けられます。

▼天然酵母の種類

  • 自家製タイプ:酵母菌を水につけて発酵、増殖させた手作り酵母
  • ドライタイプ:酵母を製パン用に分離培養した市販品

同じパンの専門学校でも、ドライタイプのみ用いている学校もあれば、酵母づくりから学べる学校までさまざまです。

自家製天然酵母の種類

自家製天然酵母は種類が豊富で、それぞれ違った風味のパンが焼きあがります。

ここでは、代表的な5種類の自家製天然酵母についてご紹介しましょう。

▼代表的な自家製天然酵母

  • 果実種の天然酵母
  • ヨーグルト種の天然酵母
  • サワー種の天然酵母
  • ホップス種の天然酵母
  • 酒種の天然酵母

果実種の天然酵母

果実種の天然酵母パンは、季節ごとに旬の風味を活かせるのが最大の魅力。

一方、定番の天然酵母パンを作るなら、季節を問わず年間通して入手できるドライフルーツがおすすめです。

▼果実種の特徴

  • 材料と製法:生の果物やドライフルーツの果皮についている酵母+糖分+水
  • 風味:爽やかな果実の風味

ちなみに、レーズン種を使ったぶどうパンは発酵力が強くて失敗しにくいので、はじめて天然酵母に挑戦する初心者におすすめです。

ヨーグルト種の天然酵母

ヨーグルト種を使った天然酵母の製法には、下記の2種類があります。

▼ヨーグルト種の製法

  • ヨーグルト+糖分+水で液種を作ってから、小麦粉を加えて発酵種を作る
  • 最初からヨーグルト+糖分+水+小麦粉をまとめて混ぜて発酵種を作る

なお、ヨーグルト種の天然酵母パンといえばハード系が有名ですが、発酵力の強さを活かした「ふっくらした食パン」にも用いられています。

▼ヨーグルト種の特徴

  • メリット:雑菌の繁殖を抑えつつ、酵母と乳酸菌を増殖させる
  • 風味:さわやかな酸味
  • 代表例:ライ麦パン/パン・ド・カンパーニュなどのハード系

サワー種の天然酵母

日本では、小麦粉またはライ麦粉に水を加えて作る発酵種のすべてを、まとめて「サワー種」と位置づけています。

しかし、本来サワー種は国ごとに名称が異なっており、ドイツのザワータイク種などが代表的です。

▼サワー種の名称

  • ドイツ:ザワータイク種(別名:ライ麦サワー種)/ライ麦粉+水
  • イタリア:パネトーネ種/小麦粉+水
  • フランス:ルヴァン種/小麦粉またはライ麦粉+水
  • アメリカ:サンフランシスコサワー種(別名:ホワイトサワー種)/小麦粉+水

ライ麦パンのように、乳酸菌を活かした「酸味」と「旨み」を融合させたパンに適しています。

ホップス種の天然酵母

「ホップ=ビールの原料」というイメージが定着していますが、天然酵母パンの材料としても人気があります。

とくにイギリスでは古くからパン作りに用いられており、比較的シンプルなパンに適しているのが特徴です。

▼ホップス種の特徴

  • 材料:ホップの煮汁+じゃがいも・リンゴ・ビール・米麹など
  • 風味:軽い苦味や、ほのかなアルコール臭
  • 代表例:イングリッシュマフィン

酒種の天然酵母

日本酒造りが由来になっている酒種は、文字取り日本固有の天然酵母種です。

ほとんどの天然酵母は、一般的なイーストに比べて糖分に対する耐性が弱いため、甘い菓子パンに適しているとは言えません。

にもかかわらず、さまざまな菓子パンに使われているのは、糖度が高いパンでも発酵しやすいという酒種ならではの強みが活かせるからでしょう。

▼酒種の特徴

  • 材料:生米+炊いた白米+麹+水
  • 風味:日本酒のようなほのかな香りと、しっとりとした食感
  • 代表例:酒種あんパン

天然酵母パンの特徴とは?

ここからは、天然酵母パンならではの3つの特徴について解説します。

▼天然酵母パンの特徴

  • じっくり時間をかけて発酵させる
  • 天然酵母の種類によって風味が違う
  • クラストやクラムの噛みごたえ

じっくり時間をかけて発酵させる

天然酵母パンの最大の特徴は、発酵力が強化されているイーストよりもはるかに時間をかけて発酵させる、という点でしょう。

▼天然酵母パンの発酵時間

  • 元種づくり:2週間ほどかけて培養を繰り返す
  • 種起こし:1週間ほど
  • 発酵:6~24時間ほど

つまり、元種づくりから始めて発酵が完了するまで、最長3週間もかかるのです。

とはいえ、時間がかかるのはネガティブな側面ばかりではありません。

天然酵母は、じっくり時間をかけて発酵させるからこそ、パンが成熟して味わい深い風味を引き出すことができるのです。

天然酵母の種類によって風味が違う

一口に天然酵母パンと言っても、使用する天然酵母の種類によって「香り」も「味わい」も違います。

もともと自然界に存在する酵母菌に手を加えていないので、焼きあがったパンには素材そのものの風味が残っているのです。

サワー種のザワータイクを使えば酸味の強いパンが、酒種を使えば奥深い甘味のパンが焼きあがります。

クラストやクラムの噛みごたえ

天然酵母パンならではの特徴といえば、何と言ってもクラスト(表皮)やクラム(中味)の食感が独特という点でしょう。

種類によって多少の差はあるものの、短時間で発酵する一般的なイーストを使ったパンよりも噛みごたえがあります。

事実、天然酵母パンを購入されたお客様を対象にしたアンケートで最も多いのが、「噛めば噛むほど味がでる」という感想です。

天然酵母パンをビジネスにする方法

ここ数年の傾向として、製パン専門学校に入学する動機として「天然酵母パンの習得」をあげている生徒さんが増えているようです。

その背景には、天然酵母パンがビジネスにおいても有利に働いている事実が影響していると考えられます。

▼天然酵母パンのビジネス

  • 天然酵母専門のパン屋を開業する
  • 天然酵母専門のパン教室を開業する

▼関連コラム

天然酵母専門のパン屋を開業する

個人店から大手チェーン店まで、日本には膨大な数のパン屋さんが営業しています。

とくに駅前エリアには人気が高く、わずか数ブロックに複数のパン屋が隣接している地域も珍しくありません。

このような状況で他店と差別化する手段として選ばれているのが、オリジナリティが出しやすい天然酵母パンなのです。

当校リライブを卒業した生徒さんの中には、元種から手作りしたオリジナルの天然酵母が話題となり、地元のローカルメディアで取り上げられた結果、利益率が飛躍的に伸びたという方もいらっしゃいます。

天然酵母専門のパン教室を開業する

ホームベーカリーが普及するにつれて、家庭でパン作りを楽しむ方が増えてきました。

その一方で、「市販のイーストで簡単に作れるパンでは物足りない!」という方も珍しくありません。

とくに健康志向の方は、天然酵母パンへの関心が高いようです。

とはいえ、何年もパンの専門学校に通ってまで本格的に学ぼうという方は少数派で、どちらかと言うと「数種類のレシピだけ習いたい!」「家族で楽しめたら十分!」という方がほとんど。

そんな主婦層やOL層に人気なのが、個人宅の開業している天然酵母専門のパン教室です。

5人ほどの小規模教室なら個人の住宅でも十分に開業できますし、何よりライバルと差別化しやすいのが魅力。

ありきたりなパン作りからステップアップしたい人をターゲットにすることで、高い集客が見込めます。

天然酵母が学べるパン学校の選び方!

最近では、天然酵母パンのコースを設けている専門学校も増えていますが、だからといってどこに通っても同じというわけではありません。

まして、プロとしてパン屋やパン教室を開業することが目的であればなおさらです。

そこでここからは、将来的に開業を目指している方へ向けて、天然酵母が学べる製パン学校の選び方についてご紹介します。

▼パン学校の選び方

  • オリジナル自家製酵母の作り方がコースに含まれている学校
  • 商用利用が認められている学校
  • マーケティング講座がコースに含まれている学校

▼関連コラム

オリジナル自家製酵母の作り方がコースに含まれている学校

天然酵母には、市販と自家製の2種類があります。

中には、市販の天然酵母を使っているパン屋さんもありますが、やはり理想的なのは「このお店でしか買えない天然酵母パン」の考案でしょう。

だからこそ、オリジナルの自家製酵母の作り方が学べる学校を選ぶべきなのです。

市販の天然酵母を使ったありきたりなレシピより、オリジナルのレシピの方が話題性・集客・経営の安定化のすべてにおいて有利になります。

レシピの商用利用が認められている学校

たとえ天然酵母の作り方がコースに含まれていたとしても、必ずしも卒業後の商用利用が100%認められているとは限りません。

そもそも商用利用について明確なルールを設けていない学校も多く、トラブルの要因になりがちなのです。

学校で習うレシピも商品として販売していきたいと考えているのであれば、学校で習ったレシピの完全一致、または一部だけでも商用利用が認められているか、あらかじめ確認しておきましょう。

ただし、学校で習うレシピだけでパン屋を長く経営していくのは難しいもの。

オリジナルレシピをどのように考えていけばいいかについてもサポートが受けられる学校を選ぶことをおすすめします。

▼関連コラム

マーケティング講座がコースに含まれている学校

3つ目のポイントは、マーケティング講座がコースに含まれている学校かどうか。

天然酵母に限ったことではありませんが、パン屋やパン教室の開業は「製パン技術」だけで成功できるモノではありません。

むしろ、パンの味だけで長期的に安定した利益を上げている方は、ごくごく稀なのです。

ローカルニュースや地域の情報雑誌で取り上げてもらうには、目玉となる一押しメニューに加え、意図的に話題性を拡散させるSNS活用などの工夫が欠かせません。

リライブなら「天然酵母の直営店」で実習できる!

社会人向けの製パンスクールであるリライブには、大勢の生徒さんが天然酵母の知識や製法を学んでいます。

中でも高い人気を誇っているのが、パン専門の講師が監修している「天然酵母パンの直営店」での実習です。

「ベーカリー&パティスリー食人~しょくにん~」は、地下鉄代々木駅西口より徒歩1分の好立地で営業しており、ベーカリーコースやカフェコースなどの生徒さんがスタッフとして現場で実習できる貴重な機会を提供しています。

厨房での製パン作業やホールでの接客はもちろん、自分が焼いた天然酵母パンがお客様に選んでいただける、そんな瞬間を実体験できるのは、リライブならではの魅力です。

▼関連コラム

まとめ

天然酵母パンは、「パン作りを仕事にしたい!」と希望されている方にとって、大きなアドバンテージになるスキルです。

たしかに、日本では毎年多くのパン屋さんやパン教室が開業していますが、長期経営に成功している方はさほど多くはありません。

だからこそ、同業他社にはないメニューを天然酵母パンで考案してみてはいかがでしょうか。

ご興味のある方は、ぜひリライブアカデミー公式HPのベーカリーコースを参考にしてください。

こちらのコラムもよく見られています

2019.3.27

代表的なパンの製法 ~ストレート法と中種法について~

代表的なパンの製法 ~ストレート法と中種法について~   パンの製法(…

2019.8.1

パン業界を取り巻く環境<どんなパン屋さんを開業していくかを考える>

1.パン屋の店舗数の状況   ベーカリーショップ(焼きたてパン)の市場…

2019.8.27

パン屋の開業・経営で失敗をしないために!

★パン屋の開業・経営で失敗をしないために! 小さい頃からの夢だったパン屋を開業す…

2019.2.1

受講生の授業の感想の声(2019年4月生)

★受講生の授業の感想の声(2019年4月生)   ・ミキサーを使っての…

デジタルパンフデジタルパンフレット 資料請求 説明会・体験申込説明会・体験授業申込 0120-444-055

TOPへ